悠木 源基の小説一覧

小説家になろう

貴方は、ツギハギ令嬢の私の手を取った

 貧乏子爵家の次女のクリスティナ=スミスンは、王城の舞踏会が開かれるホールの前で、突然男性に声をかけられた。 「宜しければ私にエスコートをさせて頂けませんか?」と。  その人は見上げるほど背が高く、均整のとれた立派な体躯をしていて、その上には、恐ろしく整った顔があった。  彼は今この国で一番の人気の....
著者 : 悠木 源基
小説家になろう

なぜ愛し尽くさねばならないのでしょう? 愛されたこともないというのに

 ブリザードカップルと呼ばれる、ドータルダッド公爵令夫妻。  今日の夜会でも、アルカイックスマイルを浮かべながら見つめ合う。  しかし、会話をするわけでもなくただダンスを踊っている二人。  それを周りの人々がひそひそ話をしながら眺めている。    あの二人はいつ離縁するのだろうと、賭けをしている輩ま....
著者 : 悠木 源基
小説家になろう

ドアマット令嬢はカワセミの求愛に憧れる

 タイトルを一部変更します。  生まれたとき、期待されていた魔力がゼロだと認定された私は、伯爵である父の大きな期待を裏切った。そのため父に愛されることはなく、罵倒されて育った。  そして八歳のときに魔術師だった母親がなくなると、父親は子連れ女性と再婚し、今度は三人で私を虐待し始めた。その上使用人達....
著者 : 悠木 源基
小説家になろう

貴方が平等に接してくださっていたら、なんの問題もなかったんですよ。今さらですが……

結婚初夜に、新妻である私に、 「君を愛することはない。私が愛する人はただ一人だ」  と、王太子のルーモアが冷たい目をして言った。  まあ、こうなるだろうとはわかっていたから驚きや怒りは全くなかった。やっぱりこの男は将来の国王には不適格だとため息が漏れただけだった。  私は三段論法で夫になった男に向か....
著者 : 悠木 源基
小説家になろう

辺境伯令息は、今日も甘い仮面の下で毒を吐く

 「塩令嬢は今日もまた、愛する甘党婚約者のために無双する! ~塩令嬢にプロポーズした第二王子の悲劇~」というタイトルを変更しました。  過酷な境遇で育った少年と、偶然そんな彼を森で見つけて、手作り菓子を与えて餌付けしてまった、少女の恋物語です!   ✽✽✽✽✽✽✽  生徒会で唯一の女性役員で....
著者 : 悠木 源基
小説家になろう

都合がいい女と呼ばれて……言葉と文字は嘘をつき、視線は愛を伝えない

 貧乏子爵令嬢のリネットは、名門侯爵家の嫡男レイクスの婚約者だ。彼女と彼と彼の弟のローリーの三人はいわゆる幼なじみで仲が良かった。  ところが、レイクスは学院に入学してからというもの、王太子の側近候補となったせいでとても忙しくなってしまった。そのせいで月に一度のお茶会の席でも、彼は難しい専門書ばかり....
著者 : 悠木 源基
小説家になろう

伯爵令嬢は王太子から逃げ回る〜殿下、私達が婚約するにはまだ早過ぎるでしょ!〜

 エリザベス=コンラッド侯爵令嬢は学園の卒業パーティーで、婚約者である王太子から冤罪をでっち上げられて婚約破棄される。  淑女の鏡と呼ばれていた彼女もさすがに腹を立てて、王太子と浮気相手の聖女に向かって、恨んでやる、呪ってやると泣きながら叫んで退場した後で、階段から転げ落ち、意識不明に陥ってその半年....
著者 : 悠木 源基
小説家になろう

リンドウの花束はもういらない。今さらですわ、伯爵様

ソフィーネが丘に立って麦浪(ばくろう)を眺めていると、そこへ一人の紳士が現れて、彼女にリンドウの青い花束を差し出した。  それはかつて彼女が好きな花だった。しかし彼女が今好きな花は違う花だった。だからその花束を受け取らなかった。  そして彼女は、もう二度とここへは来ないで下さいと元夫だった伯爵に告げ....
著者 : 悠木 源基
小説家になろう

三番目? いや君は一番に決まってるだろう! 〜婚約破棄ですか? 了解です。二番目ならいざ知らず三番目はさすがに無理!の弟視点〜

 短編の「婚約破棄ですか? 了解です。二番目ならいざ知らず三番目はさすがに無理!」の弟視点からの話です。  短編では名前も出ていないモブのはずなのに、弟視点が読みたいと感想欄に書いて下さった方が数名おられたので、書いてみました。  短編のつもりでしたが、想定していたより長くなったので連載にしました。....
著者 : 悠木 源基
小説家になろう

君だけに……と貴方は言った

 子爵令嬢のケイトリンは学園の卒業間近のある日、婚約者のダニエルから大切な話があると言われる。  二年前にダニエルととある男爵令嬢の逢瀬を目撃していたケイトリンは、ついに婚約破棄されるのだと覚悟した。  所詮平民出身のエセ子爵令嬢である自分と侯爵家の嫡男の婚約なんて無理があったのだ。  というか、最....
著者 : 悠木 源基